会長挨拶

第21回アジア獣医師会連合(FAVA)大会
大会長 藏内 勇夫(公益社団法人日本獣医師会 会長)

第21回アジア獣医師会連合(FAVA)大会の開催によせて

このたび、第21回アジア獣医師会連合(FAVA)大会を2022年11月11日(金)~13日(日)の3日間、第40回日本獣医師会獣医学術学会年次大会との連携により福岡市内のヒルトン福岡シーホークで開催いたします。

アジア獣医師会連合(Federation of Asian Veterinary Associations:FAVA)はアジア・オセアニア地域23カ国の獣医師会の連合組織であり、1978年に設立されました。日本獣医師会は我が国の獣医界を代表する公益法人としてFAVA設立時から加入し、獣医学術に関する国際交流を通じてFAVAの活動に積極的に貢献してきました。

FAVAは地域における獣医学術交流を推進するとともに獣医師の連携を図るため、2年毎に大会を開催しています。本会はこれまで、1980年に第2回FAVA大会を東京で、1995年に第25回世界獣医師会(World Veterinary Association:WVA)大会及び第9回FAVA大会を横浜で共同開催しました。その後、四半世紀を経た2022年、第21回FAVA大会を福岡県において開催することが決定されました。

第21回FAVA大会は、「アジアからのワンヘルスアプローチ」をテーマとして開催いたします。「ワンヘルス」の理念は、地球の持続的発展を図る上で人の健康,動物の健康,環境保全の三者は欠かすことができないとするもので、それぞれの関係者が“One for All, All for One”の考え方に基づいて緊密な協力関係を構築して活動し、課題の解決を図る必要があるとするものです。

私たちの日常生活にこれまでにない多大なる影響を及ぼした新型コロナウイルス感染症は、コウモリに由来する人と動物の共通感染症とされております。その原因を究明して有効な対策を講じるとともに、今後も新興・再興感染症の発生・流行を未然に防止する上で、ワンヘルスの理念に基づく危機管理体制の構築と実践が喫緊の課題となっています。

日本獣医師会は、第21回FAVA大会の開催を通じて獣医師の国際交流を促進するとともに、アジア、そして世界の方々にワンヘルスの理念の普及を図り、獣医師をはじめとする関係者による実践活動を推進し、人と動物が共生する社会の構築に貢献したいと考えております。

この記念すべき大会に、多数の獣医師の方々やワンヘルスを推進する上での協力者である医療関係者及び環境問題の研究者の方々、そして市民の皆様にご参加いただきますようお願いいたします。

第21回アジア獣医師会連合(FAVA)大会 運営準備室